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昭和記念公園では毎年八月初めからサギソウ祭りが開催されています。さざなみ広場を中心に花木園展示棟、トンボの湿地など約6万球(早咲種、遅咲種を合わせ)
が咲く。サギソウの特徴は日当りの良い湿原に生え、夏に可憐な純白の花をつける。花の形が翼を広げた白鷺を連想させることからこの名前がついたと言われています。サギソウの歴史は古く江戸時代初期、すでに栽培の記録が残されている。現在では生息地の開発と濫獲から、各地で個休数や生息地の減少が進み、平成9年8月28日に環境庁(環境省)「植物版レッドリスト」調査においての一つにあげられている。 サギソウ (ラン科 ミズトンボ属) サギソウは本州から九州、台湾や朝鮮にも分布する多年生の草本。泥質(鉱物質土壌)の湿原に生育する。夏、高さ20cmほどの茎の先端に通常は1つ、勢いのよいもので数個の白鷺をイメージさせる花を付ける。葉の高さは10cm程度までであり、短い葉に十分な日照があるような、草丈の低い場所が生育に必要である。地下には球根があり、これから発芽するが、数本の地下茎を伸ばしてその先端に次年度の球根を形成する。したがって、球根は1年限りということになり、サギソウは毎年生育条件のよい場所を求めて10cm前後移動しているわけである。条件のよい場所では、1株から3~5の球根が形成される。 ナツズイセン(夏水仙) ヒガンバナ科 ヒガンバナ属 (多年草) 学 名 Lycoris squamigera 多年草で、葉と花茎とは別にでる。葉は早春にでて初夏に枯れる花が横向きに開く果実はできない。 草地開発、土地造成などで減少準絶滅危惧種 |
今から400年以上も昔、世田谷城主 吉良頼康(きら よりやす)には奥沢城主 大平出羽守(おおひらでわのかみ)の娘で常盤(ときわ)という美しい側室がいま した。常盤姫は頼康の愛を一身に集めていましたが、それをねたましく思った側妾 たちは、つくり話によって頼康につげ口をしました。 度重なるつげ口から頼康もそれを本気にして常盤姫に冷たくあたるようになりま した。愛情を疑われ、悲しみにくれた姫は死を決意し、幼い頃からかわいがってい た白さぎの足に遺書を結びつけ自分の育った奥沢城へ向けて放しました。 白さぎは奥沢城の近くで狩をしていた頼康の目にとまり、矢で射落とされてしま いました。白さぎの足に結んであった遺書を見て初めて常盤姫の無実を知りいそい で世田谷城に帰りましたが、すでに姫は息をひきとっていました。 その時、白さぎの血のあとから、一本の草が生え、サギに似た白いかれんな花を 咲かせました。これがサギソウと呼ばれるようになったのです。 昭和43年、東京100年を 記念し、区民から一般公募し、 世田谷区の区の花「サギソウ」 が制定されました。 |