中国が原産。キンポウゲ科のシャクヤク属に属する落葉潅木。奈良時代に薬用植物として渡来しましたが、 その後、観賞用として品種改良が盛んに行われています。夏の高温多湿を嫌い、日当りが良い場所で、排水、
通気性の良い土壌を好みます。極端な砂質か強い粘土質でない限り、たいていの土質で良く育ちます。 変化に富んだ豪華な花を 咲かせ、富貴、繁栄を表す縁起の良い「富貴花」、「百花の王」と呼ばれています。
友好記念として贈られた中には、北宋時代に(約800年前)に、洛陽の植木職人が白い牡丹の根元に漢方薬 を撒いたところ咲いたといわれる緑色の八重咲き「豆緑(とうりょく)」などの珍しい品種もあります。
牡丹には二期咲き(早春と初冬)の性質を持つ品種があり、このうち低温で開花した冬咲きのものが古来より 寒牡丹と呼ばれています。 寒牡丹の花はその年の気象に大きく左右され、着花率は二割以下といわれています。
そこで、花の少ない冬にお正月の縁起花として抑制栽培の技術を駆使して開花させたも のが冬牡丹です。春夏に寒冷地で開花を抑制、秋に温度調整し冬に備えるという作業に丸二年を費やし、厳寒に
楚々とした可憐な花をつけます。 ぼたん苑の資料より |